第2回『−×− マイナス・カケル・マイナス』
非常に変わったタイトルの映画である。
しかし本編を見たら、こんなにピッタリのタイトルの映画はあんまりないかなと。
絶対に繋がることのない二つの話。
絶対に交わることのないキャラクターたち。
絶対に起こることのない出来事。
舞台は大阪。
映画だからと言われれば、それまでだが、この映画に出て来るキャラクターは物凄く個性があって魅力である。
タクシー運転手、主婦、カップル、勧誘宗教、中学生、とその父親とろくでもない母親。
絶対一つの線上には並ぶことのないキャラクターが映画の中で何かしら繋がっていく。
監督の伊月さんは頭が良い。
物凄く繋がらない事象をしっかりつないでいく。
非常に映画らしい映画に仕上がっている。
僕は映像作家によって時間軸をずらされた映画の時間を構築していくのが、とても楽しいです。
ぜひ体験下さい!
〈作品データ〉
『−×− マイナス・カケル・マイナス』
2010年/日本/120分
監督・脚本・編集・製作/伊月肇
出演/澤田俊輔 寿美菜子
2012年05月08日
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